オペラ「おてものバッテン嫁入り」
作曲 出田敬三/脚本 佐藤幸一
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とき | 明治時代のはじめ |
ところ | 熊本・せんば橋のたもと |
登場人物 | おても…熊本弁で言う「オッペシャン」美人とは言えないが、声の人一倍美しい年頃の町娘 |
彦一…武者ん良か男というにはほど遠い男。しかし、職人さんとしてはピカ一の腕前の若者 | |
村役…亀の甲より年の功で、物事の本質を教えてくれるありがたい世話役さん | |
おっ母さん…おてものお母さん。娘のこととなると人一倍親バカになるが、おてもにとっては心強いおっ母さん | |
あらすじ | ある日、村役がせんば橋のたもとを通ると、そこに近々祝言をあげるというおてもが立っていました。思案気なおてもに村役が訳を尋ねると。おてもは「お婿さんには、もちっと良か男がよか」と贅沢な娘心を打ち明けます。世話役好きな村役は気軽に、破談にしてやろうと言い出します。さて、そこに見るから田舎者の八代の彦一が傘を背負って、おてもに会いにやってきました。村役は最初、彦一を田舎者と馬鹿にしますが、彦一の描いた絵を見て職人としての腕前にビックリ、すっかり惚れ込んでしまいます。彦一は村役のほめ言葉にすっかり自信を持って男らしくなります。おてもは、彦一のからいも顔が嫌いといいながらも、どうしたらいいのか困ってしまいます。そこへ、おてものおっ母さんが現れ、娘は声美人だと自慢します。おてもの歌声を聴いた彦一は、その声の美しさにすっかり心を奪われてしまいます。若いおてもと彦一は、外面の容姿に気を取られ迷っていましたが、村役とおっ母さんのおかげで「良か男」「良か女(おなご)」という本当に意味が分かり、めでたく結ばれることになりました。バッテン…バッテン…「あとはどうなっと きゃーなろたい」 |
初演 | このオペラは、肥後にわか脚本家である佐藤幸一氏の脚本、熊本音楽短期大学副学長・教授の出田敬三氏の作曲によるもので、1996年9月14日熊本市産業文化会館ホールにおいて作曲者自身の指揮で初演された。 |
〔初演データ〕 キャスト/おても…湯野由美子、村役…平江純一、おっ母さん…森崎ひとみ、彦一…井手公二 合唱/熊本音楽短期大学女声合唱団カンマーコール、熊本音楽短期大学男声合唱団、熊本オペラ芸術協会合唱団 演奏/熊本音楽短期大学電子オルガンオーケストラ(日野徳子熊本音楽短期大学専任講師 他)、熊本音楽短期大学管弦楽団打楽器セクション 演出/尾上知久 指揮/出田敬三 日時/1996年9月14日 会場/熊本市産業文化会館ホール |
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このオペラは、1996年の初演後1997年1月に熊本市産業文化会館ホールにて再演、また1998年には「第13回国民文化祭おおいた98」にオペラ・ハイライトとして、おても/湯野由美子、村役/川畑 博、彦一/馬場貞至、おっ母さん/前田宏子によるハイライト版が公演された。 |
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村役とおても |
彦一とおても | 彦一と村役 |
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電子オルガンオーケストラ、 打楽器アンサンブルと合唱 |
おっ母さんとおても | 村役、おても、彦一 |
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おっ母さんとおても |
彦一とおても | 村役、彦一、おても、おっ母さん |
※一番下の列の中央と右側の写真は、「第13回国民文化祭おおいた98」公演の時の写真、それ以外は初演時の写真です。