氏   名   : 遠山菜穂美
  
  職    名   : 専任講師
  
  担当コース  : 音楽専門科目
  
  担当授業名 : 音楽理論、音楽史、西洋音楽史



プロフィール:
東京都出身
東京都立竹早高校卒業
東京芸術大学音楽学部卒業、同大学院音楽研究科修了。
専門は19〜20世紀フランス音楽史。
主な著書に「フォーレ頌」、「転換期の音楽」(以上共著、音楽之友社)、主な訳書に「回想のフォーレ」(音楽之友社)、「サンソン・フランソワ ピアノの詩人」(ヤマハミュージックメディア、共訳)、「ウラディーミル・ホロヴィッツ あるピアニストの神話」(同)、「ロマン主義と革命の時代」(音楽之友社、共訳)など。「新編音楽中辞典」(音楽之友社)他でフランス関係の項目を執筆。N響、東京都響、読売日響などの定期演奏会プログラム、「レコード芸術」などの音楽専門誌に執筆。NHK-FM音楽番組の構成・解説もてがけ、現在は「海外クラシックコンサート」などに出演。

コメント:
 音楽の研究というと難しいことと思われがちですが、実は、日々新しい発見のある楽しい仕事です。たとえば私がフォーレを研究するにあたっては、ピアノや机に向かうだけでなく、パリ国立図書館に所蔵されている自筆譜を調べに行ったり、フォーレの故郷パミエのある南仏を旅したりしてきました。数年前、ピレネー山脈を望む丘のふもとにフォーレが彫られた岩を発見した時など、フォーレとふと出会ったような不思議な錯覚にとらわれたものです。
 ある作曲家や作品の背景となる時代や社会、文化、芸術などについて広い視野で研究すること、そして作品(楽譜)そのものを分析すること——私がふだん音楽研究において実践していることを生かしながら、「音楽理論」「音楽史」「西洋音楽史(フランス音楽史)」の授業にあたっています。大切なことは、こうした理論や歴史の勉強を、演奏、創作、教育、療法、研究、鑑賞など皆さん自身の勉強にどう生かしていくかということです。それにはひとりひとりの自発的な取り組みが必要になってくるでしょう。
 音楽は人生を潤すだけではなく、人間が生きるうえで無くてはならないものだと私は信じています。けっして平穏とはいえない今の時代だからこそ、音楽の使命をあらたに意識する必要があるのです。この気持ちを皆さんと共有しながら、ともに新しい音楽文化を切り開いていくことができたらうれしく思います。