平成音楽大学学長
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教授 出田敬三 KEIZO IDETA (作曲家・指揮者、名誉芸術学博士) 1955年、熊本に生まれる。 ウィーン国立音楽大学作曲科卒業。ウィーン市立音楽院指揮科修了。 '83年「笹川賞」、'92年アメリカ・モンタナ州ボーズマン市「名誉市民章」、'98年「くまもと県民文化賞・特別賞」、「熊本県 文化懇話会・新人賞」受賞。 オーストリア現代音楽週間、「日本の作曲家'97」(東京文化会館)、「合唱の祭典」(サントリーホール)、「'98JFCアンデ パンダン」(すみだトリフォニーホール)、現音「秋の音楽展」(東京オペラシティ)、「日本の作曲家2000」(サントリーホー ル)など国内外で多数の作品を発表。 '89年オペラ「細川ガラシア」を作曲・指揮し、東京・熊本で公演。'93年、'95年NHK「みんなのうた」で「ユアハンド・マイハ ート」が全国放送。'97年ピアノ協奏曲「コンチェルティーノ・カプリチオ」(委嘱作品)は、ポーランド国立クラクフ室内管弦 楽団演奏のCDとなり楽譜も同時発売。以来毎年日本縦断のコンサートが行われ全国各地で演奏。 '97年「ニューヨーク・カーネギーホール公演」にて音楽監督・指揮を努め、ニューヨーク音楽専門誌「コンサートリビュー」 等でも高い評価を得る。'99年「くまもと未来国体」の開会式・閉会式での式典音楽の作曲等も手がける。また、2001年「 ひのくに新世紀総体」における式典音楽全般を手がける。 作曲作品の〜「電子オルガンとパーカッションによる「フュージョン」〜、〜電子オルガンのための「舞 MAI」〜の楽譜は 海外の図書館をはじめ、音楽大学等に所蔵されている。尚、「フュージョン」は、2001年1月フォンティックよりCDがリリ ースされ全国発売された。毎年「童謡祭」においても新曲を発表、楽譜・CD(コロムビア)も出ている。女声(童声)合唱 曲集「コーラス ラララ」(カワイ出版)、NHK「みんなのうた」(NHK出版)など出版多数。これまで東京シティ・フィルハー モニック管弦楽団や九州交響楽団などを指揮。(2001年4月現在) 現在、平成音楽大学学長・教授。 日本作曲家協議会会員。日本現代音楽協会会員。日本音楽著作権協会正会員。日本童謡協会会員。 NHK熊本文化センター講師。熊本市民会館アートディレクター。アメリカ・イオンド大学名誉芸術学博士。 |
私が音楽の道に進むきっかけになったのは、少年時代にウィーン少年合唱団の歌声を聴いたことです。 この世にこんなにも素晴らしい歌声があったのかと、感動しました。 いま、こうした感動やきっかけ、方向性が見えない若い人が多いようですね。 その意味でも、音楽家は「人が生きていく上で、音楽がかけがえのないものだ」と証明しなければいけません。 生きていることの素晴らしさ、楽しさ、美しさ、ときには悲しさを、音楽を通じて訴えたり、表現すること。 それが音楽なのです。たとえば、同じ曲でも一回一回演奏する度に毎回違います。 決して同じ演奏ではいけないんです。それが音楽であり、生きて感情を持っている人間の表現なんですね。 音楽は続ければ続けていくほど自分が見えてきます。これはクラシックの世界に限ったことではありません。 バッハから小室哲哉まで、ドミソの和音が構成されていて音楽は変わっていないんですから。 これまで日本の音楽教育は西洋音楽、特にヨーロッパの音楽の模倣でした。 しかし、これからは日本から発信していくことが大切だと考えています。 文化と文化の融合や最新のコンピュータ技術と伝統の共演など、独自の音楽が必要ですね。 エネルギーにあふれた若い人たちが、音楽の感動を伝えると同時にその歓びを自分で感じながら、 新しい音楽の世界を創造してくれることを私は期待します。 |